令和元年6月18日に名張市議会で開催された第386回定例会では、主に一般質問に関する議論が行われた。
議事の冒頭、議長の川合滋氏により会議が開かれ、議会録署名議員として永岡禎議員と福田博行議員が指名された。次に、一般質問が行われる。
最初に発言したのは幸松孝太郎議員で、名張市が抱えるさまざまな問題について質問を行った。特に、子どもや若者支援、ひきこもり問題に焦点を当て、市長や関係部門への具体的な提案や要望が行われた。「名張市全体のひきこもりの推計は400人で、適切な支援が必要である」と幸松議員は指摘し、若者育成支援計画の策定を求めた。
次に、中高年のひきこもりについての対策が求められた。幸松議員は、ひきこもり対策の実態と、各種支援施策の充実を訴えた。市長に対しては、若者支援センターの設置や、ひきこもり支援の体制作りについての質問が展開され、期待が寄せられた。市長は「現状の支援体制を見直し、強化していく考えがある」と述べた。
さらに、福祉子ども部長からも情報が共有され、現在名張市で行われている支援策についての概要が説明された。行政と地域の連携が重要であり、効果的な支援を実現するためには「地域住民の意識向上が必要である」との認識が示された。
認知症への対応についても質問があり、地域包括支援センターの役割や、認知症サポーターの養成について議論された。市長は、サポーターを中心とした地域でのサポート体制の強化についての視点を述べた。
また、地域のスポーツ支援についても言及があり、名張市のスポーツ推進計画に関しても強化策が求められた。具体的には、障害者スポーツの普及や、地域クラブへの支援の重要性が強調された。
最後に、名張産伊賀米コシヒカリの高付加価値ブランド化についても話題に上り、ふるさと納税におけるブランド戦略の利用促進が課題であるとの意見が交わされた。
全体を通じて、名張市の今後の発展に向けた具体的な施策や、地域住民の課題への真摯な取り組みが望まれていることが印象に残る会議であった。市は今後も、各種制度の見直しや新たな支援策の検討を進めていく必要があるだろう。