令和5年第409回名張市議会定例会が3月9日に開催され、複数の補正予算案が議題に上がった。
主な焦点は、令和4年度の名張市一般会計に関する補正予算である。合計9つの議案が提出され、議長の福田博行氏により議題が一括審議されることとなった。この中には、名張市の国民健康保険や介護保険、さらに水道事業会計の補正も含まれている。
特に名張市立病院の経営が議論の中心にあった。病院では、入院患者数の減少が影響し、収益が伸び悩んでいることが報告された。副院長の吉岡昌行氏は、「コロナによる影響が大きく、患者数が減少したため医業収益に悪影響が出ている」と説明した。
一方で、外来患者数は増加傾向にあるため、今後の展望には期待が持たれている。副院長は、外来患者が昨年比で1,111人減少する一方、入院患者は1,804人増加する見込みを示した。これにより、病院の効率的な運営と収益性の向上が図られることが期待されている。
また、教育長の鷲阪文宣氏により、学校施設の整備状況も説明された。具体的には、屋上防水改修やトイレ改修など、南中学校の大規模改良事業が進行中であることが報告された。さらには、市民部長の生坂康治氏が債権の管理や貸付事業の進捗についても言及し、透明性の確保が今後の大きな課題であると強調した。
最後に、議案第21号から第29号の一括採決が行われ、全ての議案が原案通り可決された。議会は、次年度に向けた予算案や計画の実行に向けて動き出すこととなる。市民の期待に応えながら、今後も行政サービスの向上に貢献することが求められている。