令和4年第402回定例会が名張市議会で開催され、議長の永岡禎氏が議会の開始を宣言した。
会議の初めに行われた議事日程第1では、会議録署名議員として常俊朋子議員と森岡秀之議員が指名された。続いて、議事日程第2に沿い一般質問が行われると、福田博行議員が登壇した。
福田議員は、まず退職を迎える職員への感謝と敬意を表し、今年度末で退職される我山総務部長や森嶋福祉子ども部長など23名に感謝の言葉を述べた。特に、新型コロナウイルス感染症への対応に従事してきた職員の尽力に対し、謝意を示した。さらに、20年間の市政運営を行った亀井市長への感謝も忘れなかった。
自身の一般質問に入るにあたり、福田議員は過去の質問内容を振り返りながら、名張市の財政状況と市立病院の在り方について質問を開始した。特に、財政非常事態宣言の解除に関し、その背景や現在の見通しについて強調し、市長に所見を求めた。
亀井市長は、財政非常事態宣言の解除について、コロナ禍での支出や税収の現状も踏まえながら、慎重な姿勢で進めていることを説明した。財政調整基金の残高が改善傾向にあることは報告されたが、依然として新たな行政需要への対応が求められる状況であると指摘した。
次に、福田議員は市立病院についても言及し、医療体制の見直しや改革の方向性について質問した。市長は、名張市立病院在り方検討委員会が設置されたことを受けて、地域医療のニーズを考慮しながら進める必要があるとの所見を示し、医療機関の機能分化や連携を強化する方向性を強調した。
その後、伊賀南部クリーンセンターの運営継続とその課題について言及され、福田議員から具体的な質問が複数寄せられた。これに対しても亀井市長は、各課題を踏まえた運営の重要性を強調し、今後も両市での共同処理が重要であるとの見解を示した。
さらに、一般質問の流れの中で文化事業についても触れられ、名張市の文化や市民の参加について、今後の行政施策に活かしていく考えが示された。市長の任期満了が近づいている中、多くの具体的施策や市民への思いが議会の中で語られ、最後に福田議員は名張市の未来への希望を訴えて質問を締めた。
最後に、別の議員から名張市と伊賀市の時給の違いに関する質問があり、名張市が910円、伊賀市が924円であることが報告され、これに伴う賃金格差についての懸念が述べられた。
今回の定例会では、名張市のさまざまな課題に対して市長や議員たちの知恵が結集され、今後の議会でもこの議論が続くことが期待される。
市民の意向を反映し、より良い名張市を形成するため、引き続き前進が求められている。