令和元年の伊勢市議会定例会が令和元年12月10日、伊勢市で開催され、各議員は地域課題に対し活発に意見を述べた。
特に「災害発生時の情報収集」について、宮崎誠議員は、多くの災害が発生する中で通信手段の確保が重要であると指摘した。市は、伊勢市アマチュア無線災害ネットワークと協定を結び、無線通信による情報収集を行っている。市内の通信エリア調査では、110カ所での通信が実施された結果、大方安定した通信が可能であると伝えられた。さらに、企業とも連携した情報伝達訓練が課題として提案され、その必要性についても議論が交わされた。
続いて「障がい者の自立支援」についても議論が行われた。障がい者が地域社会で安定した生活ができるよう、グループホームの運営状況が報告され、現在市内には4事業所が存在し、ほぼ満床であるとのこと。宮崎議員は、シェアハウスに出演した自立支援のメリットについて指摘し、双方の環境が整えられていることが重要であると述べた。また、ノーマライゼーションという考え方の広まりとともに、障がい者の生活環境の充実が急務であると強調された。
「空き家の活用」についても掘り下げられた。市には約2,900軒の空き家があるが、空き家バンク登録はわずか65軒にとどまるとのこと。これは相続手続きが完了していないため、所有者が登録を躊躇うケースが多いとのことであった。市は、登録促進のため相続に関する啓発を強化する必要性を認識しており、議員が示唆するように、空き家を求める需要と供給のギャップの解消を進めることが求められている。
市長もこの日の議事に耳を傾け、共生社会の実現に向けた取り組みの重要性を述べた。今後の課題として地域市民との協力が強調され、さらなる施策の進展が期待される。