伊勢市議会の令和元年9月定例会が開かれ、様々な問題が議論された。中でも重要なテーマとして、犯罪のない安全で安心なまちづくりへの取り組みが浮上している。
小山敏氏は、犯罪抑止に向けた施策として防犯カメラの設置を推進するよう求めた。市長の鈴木健一氏は、自治会が設置を希望する防犯カメラに対し、新たな助成制度を検討中であると答えた。これに対し、小山氏はより効果的な防止策として、市全体での取り組みが必要だと強調した。
加えて、小山氏は高齢ドライバーの運転免許返納促進についても言及した。返納者へのインセンティブとして運転経歴証明書の発行手数料を市が負担することを提案したが、今後の様子を見守る方針が示された。
また、交通弱者の移動手段確保についても議論された。対象者の利便性向上のため、伊勢市が導入を目指す「ドア・ツー・ドア型」のデマンドタクシーの導入については慎重な意見もあった。
次に、生活困窮支援制度についても詳細な議論が展開された。楠木宏彦氏は、引きこもりの実態とその支援策について質問。市教委は、不登校生徒の進路変更を促進しており、教育支援センター「NEST」が利用されることも少なくないと述べた。加えて、シングルマザーやその家庭への支援の必要性が強調され、特に経済的安定を図るための施策拡充が求められた。
また、吉岡勝裕氏による喫煙対策の議論も重要視された。同氏は受動喫煙防止や分煙環境整備に向けた条例案の概略を説明し、議会での賛同を求めた。市は、公共施設の禁煙、指定喫煙場所の設置に注力し、禁煙施策を強化する姿勢を見せている。
このように、伊勢市議会では市民の安全・安心な生活環境の確保に向けた多岐にわたる議論が交わされた。様々な施策の進展が期待されるところである。