薩摩川内市議会の令和3年第2回定例会は、3月25日に開かれた。議題には、7件の議案が一括して上程され、採決の結果、全てが可決された。重要な議案としては、特殊勤務手当の条例改正や新型コロナウイルスへの対策に関連する傷病手当金条例改正が挙げられる。
市長の田中良二氏は、この議会の成果を強調し、特に新型コロナウイルス対策に向けた予算が重要であると述べた。「新年度に入るにあたり、引き続き市民の健康と安全を守るために全力を尽くす」と強調した。
総務文教委員会によると、議案第11号では特殊勤務手当の支給に関する条例が一部改正され、より具体的な支給基準が示されることとなった。この改正は、職員の勤務実態に応じた適切な手当支給を目指すものであり、委員長の中島由美子氏も「職員が安心して勤務できる環境整備が求められている」と述べた。
さらに、生活福祉委員会は、新型コロナウイルス感染症に感染した薩摩川内市国民健康保険の被保険者への傷病手当金に関する条例の改正を承認した。委員長の帯田裕達氏は、「コロナ禍における市民の生活支援が急務である。予算措置をしっかりと行う必要がある」と指摘している。
また、北薩3消防本部消防通信指令事務協議会の設置については、委員からの反対意見が出たが、委員会の意見を踏まえて可決された。消防局長の中村真氏は、「災害時の迅速な対応が可能になることが期待される」と述べ、協議会の設置の重要性を強調した。
陳情第1号のゼロカーボンシティ宣言についても議論が交わされた。環境対策を考える上で重要な一歩であり、今後の取り組みが期待される。議員の坂口健太氏は、気候変動への危機感を訴え、具体的な行動が必要であると訴えかけた。
今回の議会は、新型コロナウイルス対策を主軸に、多くの予算案や条例改正が審議され、市民生活への影響を与える重要な爪痕を残した。議会を終えた市長は、今後も市民の健康・安全を守るために尽力する旨を再度表明し、全職員の協力を促した。