令和4年3月の薩摩川内市議会では、地域の未来を見据えた議論が巻き起こった。
特に注目されたのは、久見崎みらいゾーンの開発進捗に関する質問であった。山中真由美議員は、その造成工事の進捗状況について詳細に尋ねた。
商工観光部長の有馬眞二郎氏によると、「盛土工事は約96%、調整池整備は5か所中3か所発注済み」とのことであり、令和5年度の完成を目指して進行中である。さらに大学との連携による循環型経済の発信も行っているという。
続いて、医療福祉対策監の古里洋一郎氏は不妊・不育症の助成制度について言及した。保険適用の動きと共に、現市の独自助成については高い評価がなされているが、「実際の需要がどこまであるかの把握が難しい」と述べ、支援策の見直しを検討している。
また、天大橋補修工事に関しては、通行止めによる交通渋滞や住民への影響が問題視された。建設部長の久保信治氏は、交通状況の把握を行い、住民への情報提供を言及した。
一方で、公共下水道事業に対する接続率が55.9%に留まる現状に関し、市民の認識の低さも原因とされ、接続促進策の必要性が強調された。今後は戸別訪問による周知や啓発活動の強化が図られる予定である。
さらに、雨水利用の重要性も取り上げられた。建設部長は「他自治体の参考になるような補助制度を検討したい」と意欲を示し、環境保全に寄与する施策を進めていく意向を示した。
次世代自動車事故に関する消防活動においては、高電圧バッテリー搭載車の事故時の危険性についての認識が深まる中、訓練体制も整備されており、多様な車両への対応力強化が求められている。消防局長の中村真氏は、実車を用いた訓練を計画しており、知識の習得が進む見込みであると述べた。
最後に、統合型校務支援システム導入事業についても、多忙な教職員の業務負担の軽減が期待され、しっかりとした教育環境が整うことが期待されている。