令和3年12月17日、薩摩川内市議会の定例会が開かれ、多数の議題が協議された。
議題の中でも特に注目されたのは、スクールバス事故に関する調査についての請願である。議会では、委員会が行った検討結果について報告があり、請願は不採択となった。ただし、この請願には強い市民の関心が寄せられ、特に教育委員会の対応に疑問を持つ声が多く上がった。
中島由美子総務文教委員長は、請願における意見を要約し、「事故は企業と市の間での重大な問題である」とし、事故当日や報告についての時系列の矛盾を指摘。特にリコールされた車両の修理に関する虚偽報告について、市民からの信頼を失う恐れがあると語った。
これに対し、井上勝博議員は「教育委員会とバス会社の癒着を明らかにし、真相解明が不可欠だ」とし、情報公開の重要性を強調した。さらに、事故の再調査と市民に対する透明性の高い説明が求められているとの意見も出された。
他の議題においては、議案120号の令和3年度薩摩川内市一般会計補正予算が各常任委員会にて原案通り可決されるなど、市の財政運営に向けた強い姿勢が示された。
また、川内原子力発電所対策調査特別委員会に関する議題では、安全対策に関する問題が重要視された。この付託事項の見直しについても全会一致で承認され、議員らは原子力発電所の影響を考慮した決定を行った。
市長の田中良二氏は、会議において新型コロナウイルス対応の進捗や最近の市業績にも触れ、市民の感染予防には引き続き取り組んでいく旨を述べた。特に、薩摩川内市の茶業関連の業績向上が多くの人々に喜ばれ、地域経済への影響も期待されていると語った。
結論として、今回の議会は市民の意見を反映し、透明性ある審議を行い、市政の信頼性を高める結果となった。