令和５年第１回薩摩川内市議会において、様々な議案が審議された。中でも重要なのは、第１議案における薩摩川内市定住促進に関する条例の改正案と、令和５年度予算案である。
市長の田中良二氏は、議会での答弁において、新型コロナウイルス感染症に伴う影響が続く中、定住促進についての重要性を強調した。特に、条件付きでの市外移住促進策を検討していると述べ、この施策が地域社会の活性化につながる可能性を示した。
田中市長は、「これからは地域の特色を生かし、農業や観光に力を入れることが鍵となる。特に若者に対する働きかけが重要で、定住促進策には子育て支援や就業支援も含める必要がある」と強調している。
次に、令和５年度予算案についての説明がなされた。一般会計予算は前年度比２％増加し、合計で約５４５億円が計上されたことが報告された。この予算案には、教育行政、福祉、消防など広範な分野がしっかりと組み込まれ、特に子育てや高齢者支援に対する投資が目立つ。
また、議案の中には、公共インフラに関する改正も含まれており、光ファイバー網の拡充や、公共施設の老朽化に伴う維持管理の必要性が再確認された。市長は、「市民のクオリティ・オブ・ライフを向上させるために、設備投資が重要である。これにより、新たなビジネスの創出や就業機会の確保が期待できる」と述べ、市の将来ビジョンに関する考えを示した。
さらに議会では、自殺対策や地域活性化施策に関する政策についても議論が行われた。特に自殺防止に関しては、市が自殺対策計画を策定し、様々な施策を講じていることも取り上げられた。特に自殺を未然に防ぐために、教職員がゲートキーパーの役割を果たす必要性が訴えられ、地域全体での取り組みが重要であるとされた。
このように、薩摩川内市では、各種条例の改正と新たな予算案の策定を通じて、地域社会の活性化と持続可能な発展を目指している。