令和5年3月2日、薩摩川内市議会の定例会が開催された。
議事では、田中良二市長が令和5年度施政方針を説明し、定住促進や個人情報保護などの議案が上程された。その中で、市民からの意見が反映された子育て支援や環境保全に関する施策が重視されている。
特に、子育て支援については、今後の施策として国が推進する「こども家庭庁」の取り組みを注視し、安心して子どもを産み育てられる環境の整備に力を入れていく方針を示した。保育施設における支援策としては、医療費助成や保育士の確保へ向けた施策が盛り込まれ、予算として約82億円が計上されている。
また、環境保全に関しても、再生可能エネルギーの導入促進に向けた施策を講じており、特に風力発電やバイオマス発電など、地域経済の活性化へ貢献する取り組みが期待されている。これに伴い、地域の自然環境や子どもたちが暮らしやすい社会を構築するため、施策が進められている。
田中市長は、自らの公約の進捗状況を発表し、おおむね50%の達成率とし、今後の見通しについても触れた。残り2年の任期については、現在の施策を推進するだけでなく、中長期的な施策の構築も視野に入れていると強調した。また、国からの支援と地方自治体との連携を一層進めることが不可欠であると述べた。
さらに、学校運営においては、地域との協力を強化し、子どもたちの安全に配慮しつつも、学校・家庭・地域の連携を深めていく必要性に言及した。
最後に、議会では各議員より教育行政や地域活性化に関する質疑が行われ、特に今後の国内外の情勢による影響を踏まえた危機管理策についても討議された。