薩摩川内市議会は、令和6年7月9日に行われた第2回定例会において、地方財政の強化や学校現場の改革を主要な議題とし、各議案を慎重に審議した。
特に、地方財政の充実については、総務文教委員会の徳永武次委員長が「今後はより積極的な財源確保が求められている」と強調した。議会では、急激な少子・高齢化や増大する行政需要に対応するための意見書も可決された。意見書は、社会保障制度や地域活性化、脱炭素化に向けた財源強化を求める内容で構成されている。
また、学校における新しい生活様式を実現するため、教職員の定数改善と国庫負担制度の拡充が提案された。委員長の徳永氏は「教職員の定数を改善することで、教育現場の負担を軽減し、質の高い教育を提供する必要がある」と述べた。
一方、議案第65号の一般会計補正予算も採決され、入来学校給食センターの施設整備についても話題となった。生活福祉委員会の阿久根憲造委員長は「家庭的保育の推進や不登校児童への支援についての調査結果も踏まえ、さらなるサービス向上が目指されるべき」と語った。議案に対する討論では、給食センター化の是非が問われ、「自校方式に戻るべきとの意見もあった。食育や地元産品の活用が求められる」との意見が挙げられた。
最終的に議会は、各委員長からの報告を受け、原案通りの可決を決定した。市長は会議の締めくくりとして、災害時の情報提供や防災体制の強化を挙げ、「今後も市民の安全を第一に考えていく」との姿勢を示した。