令和3年度の薩摩川内市定例会では、主に財産の無償貸付と市基金の設置に関する議案が上程された。特に、議案第73号では財産の無償貸付に関する内容が審議され、地域資源の有効活用が期待されている。また、議案第74号では市基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部改正が提案され、公共サービスの充実を目指す動きが見受けられる。
一方で、市民の関心が高い子育て支援策についても議論が展開された。特に、待機児童の問題が重要視されており、現状では待機児童数が減少傾向にあることが報告された。具体的な数字として、4月時点で待機児童数がゼロであることが確認され、8月時点でも同様の結果が得られている。そのため、今後も人材不足の解消に向けた取り組みが求められ、保育士確保が急務であるとの意見が出された。
市は今後、各世代をつなげる施策や施策の策定を進め、子育て環境の整備を一層進める必要がある。具体的には、子どもが安心して育てられる環境の構築と、若年層に向けた支援を充実させることが効果的とされる。また、企業との連携や、出産祝い金、育児支援政策の充実など、市民の期待に応えていくことが重要とされている。こうした施策は、次世代に向けた持続的な地域の発展を可能にするものと期待されている。
さらに、出産促進事業の一環として、出産祝い金や育児支援策が導入される中、地域振興と子育て支援の両面からのアプローチが求められる。特に、出生率向上を図るためには、男性の育児参画や子育てと仕事の両立を支援する施策が鍵となる。これにより、男女共同参画が進み、若年世代の結婚・出産に対する意識を変えることが期待されている。この一連の施策は、薩摩川内市が魅力的な地域となるために欠かせない要素であると考えられている。