令和5年第5回薩摩川内市議会定例会が12月22日に開催され、様々な議案が審議された。
議会運営委員会委員の選任が行われ、塩田耕大郎議員が新たに選任されることが決定した。
さらに、議案第122号として「薩摩川内市奨学金返還支援基金条例の制定について」が審議され、可決の運びとなった。これにより、奨学金の返還を支援する制度が新たに設けられることとなる。
議案第123号では「薩摩川内市産業人材確保・移住定住戦略基金条例の制定について」が提案され、これも原案どおり可決された。これにより、地域の人材確保策が強化され、移住・定住を促進する施策が進められる。さらに、甑島における総合整備計画の変更や自治基本条例の改正についても議論され、地域の制度を適切に見直す意義が強調された。
特に注目されたのは、「不登校児童生徒に対して多様な学習機会の確保のための経済的支援制度の確立を求める意見書」についての議論である。この意見書は不登校の児童生徒支援のための経済的支援策を国に求めるもので、賛成討論では犬井美香議員がその重要性を述べた。彼女は全国的な不登校児童生徒数の増加を指摘し、「多様な学習機会の提供は今こそ必要な施策」と強調した。これに対して井上勝博議員は、職員給与の引上げに関する議案に賛成する意見を述べた。
また、議案第148号として「薩摩川内市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」が提案された。これは特別職や議員の給与引上げを伴うものであり、賛否両論があったものの、最終的には可決された。
このように、一連の議案は多くの議員により慎重に審議され、議会は市政の重要課題にしっかりと向き合う姿勢を示した。議決された各議案は、地域の実情に応じた施策の実施に向けた第一歩として、市民の生活向上や教育支援の充実につながることが期待される。市の今後の動向や施策の実施が注目される。