令和3年の第2回薩摩川内市議会会議録では、甑島の振興に関する様々な議題が取り上げられた。特に、甑島の人口減少と高齢化が重要な問題として浮き彫りになっており、地域資源を活かした特産品開発や観光産業の推進が求められている。
甑島の現状を踏まえた上で、田中良二市長は、地域振興に向けた強い決意を示した。特に移住定住人口の促進が重要であると考え、観光客や関係人口の拡大を図る必要性を強調した。市長は、甑大橋の開通などの地域振興の新たな転機を捉え、地域活性化に取り組む姿勢を見せている。
塩田耕大郎議員からは、甑島の観光誘客に関して、ラムサール条約登録湿地としての魅力を発信していくことの重要性が指摘され、地域独自の体験プログラムの増加を提案した。特に、観光のリピーターを増やすためには地域の魅力を強化しつつ、体験型観光を促進することが必要である。
また、今後の移住希望者にとって、生活環境や就労機会が確保されることが重要である。甑島は、移住体験プログラムを通じて、実際に住むことで地域生活を体感してもらうことが求められている。さらに、島外から関係人口を呼び込むための施策も強化されている。特定の事業者との協業や地域資源を活用した新たなビジネスの創出が、地域の持続可能性を高めると期待されている。
議会では、公衆トイレの管理状況やインタープリター養成の情報も交わされ、観光施設の整備が今後の重要課題となることが明示された。市としても、観光客にとって快適な環境を整備する必要があるとされており、今後もスピード感を持った対応が求められる。