令和3年6月23日、北見市議会は第2回定例会を開催し、新型コロナウイルスワクチン接種や国道39号のトンネル化などの重要案件が議論された。
市民クラブの西垣内義章議員は、新型コロナウイルスワクチン接種の現状について取り上げ、多くの市民から寄せられた声に基づき、混乱を招いた予約システムの不具合について厳しい意見を述べた。特に、予約の際に高齢者が直面した困難さに言及し、「もっと市民に優しい仕組みが必要だ」と訴えた。この問題に対し、辻直孝市長は謝罪し、今後はシステム安定化に向けて取り組むことを明言した。
また、議会では国道39号の石北峠トンネル化についても議論された。多くの議員が地域の物流や観光には欠かせない重要な道路であると強調。西垣内議員は、滝の湯温泉の魅力を引き出す方策として、オートキャンプ場の設置を提案した。その際、関連データや観光客の動向を引用し、地域振興に寄与することを訴えた。市長もこの案を前向きに捉え、観光振興への期待を示した。
さらに、学校給食費の無償化についての質問も挙がり、田村淑江議員は「教育の機会均等を保障するためにも無償化が必要」と強調した。辻市長は、財源確保の難しさを認めつつ、他市の事例を参考にしながら議論を進める意向を示した。また、食品の品質や安全性確保が重要であるとも述べた。
議会では市民の声を基にした施策の重要性が再認識され、高齢者や障がい者施設への優先接種の必要性が強調されるなど、市民福祉に直結する案件について多くの議員が意見を交わした。市長はこの意見を受け、より一層の市民サービス向上に向けて努力することを約束した。議会ではこの他、留辺蘂高校の今後についても意見が交わされた。学校の存続に向けた地域の協力と、今後の展望が重要であり、多くの議員が学校づくりに関心を寄せている姿が印象的であった。
これらの議題を通じて、今後も市議会が市民の声を聞き、実効性ある政策を推進していく姿勢が示された。