令和4年6月22日、北見市議会は定例会を開催し、市長や議員から様々な政策についての意見交換が行われた。大きな焦点となったのは、第1次産業と水産業の振興に関する基金の創設である。北見市は農業を中心に発展してきた都市であり、水産業も重要な役割を持つ。水産業振興のための明確な基金設立の必要性が議論され、市長は関係機関と共に速やかに検討することを約束した。
次に、北見市の第4次農業振興計画についても触れられた。この計画は、今後5年間にわたり地域農業振興を図るものであり、特にスマート農業の推進や持続可能な食料システムの確立が求められている。市長は、農業者の意見をしっかりと反映させた計画の策定が必要だと強調した。さらに、近年進行する世界情勢の変化により農業生産にも影響が出ており、これらの対策が急がれる。
また、デジタル化の推進も大きなテーマとなった。市長は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性を述べ、市民にスピーディーで利便性の高い行政サービスを提供するための準備を進めることを宣言した。特に書かない窓口の導入は高く評価されており、今後は交通機関の利用促進や新しいテクノロジーの導入も含めた行政サービス全体のデジタル化が期待されている。
さらに、介護業界における人材確保についても議論があり、外国人技能実習生の受入れを進める意義が強調された。人材不足が深刻な中で、多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れることが地域の福祉向上に貢献するとして、市長は引き続き具体的な施策の検討を進めるとした。
最後に、夜間中学や不妊治療への支援策が紹介された。市の教育長は、夜間中学における教育の内容を充実させる努力を続けますと述べ、中でも当事者の声に耳を傾けながら、地域に根付いた教育の在り方を模索していく意向を示した。
このように北見市議会では、市民生活や地域経済を支えるさまざまなテーマで活発な議論が交わされ、市長や議員たちが一丸となって持続可能な地域づくりに向けた道筋を探る姿勢が顕著に見られた。