北斗市の令和3年第4回定例会において、議員からの一般質問が行われ、豪雨災害に対する市の対応や介護保険制度の現状について多くの意見が述べられた。
特に、3番の前田治議員は11月2日に発生した豪雨について質問を提起した。この豪雨は市内で記録的な降水量を記録し、床上・床下浸水を引き起こした。市長の池田達雄氏は、今回の豪雨により、床上浸水が中央2丁目と当別1丁目で各1件、床下浸水が数件発生したと報告した。前田議員は今後も類似の災害は発生する可能性が高く、事前の対策と教訓を生かす必要性を強調した。
市長は、今回の豪雨の教訓を踏まえ、職員に対する災害対応教育や地域への周知を強化していくことを明らかにした。また、豪雨による被害地域の原因分析や、今後の災害対策本部の設置についても言及した。特に、避難所運営に関しては、迅速で丁寧な対応が評価されており、地域住民の協力も大きな助けとなったと前田議員は述べた。
次に、介護保険制度についての質問が行われた。前田議員は、北斗市における介護保険料の推移や、制度の厳しさに触れつつ、今後の対応について迫った。市の福祉課長は、特別養護老人ホームの満床状況や、介護保険料の増加要因について説明し、介護サービスの質を高める努力が続けられていることを強調した。議員は、高齢者の生活が守られるように保険料の見直しや介護予防策の充実を求めた。
防災体制に関する質問もあり、新関一夫議員が内水氾濫のハザードマップ作成への方針を問うた。市の総務課長は、すでに内水氾濫が発生した地域における図示化が可能であることを発表し、今後、具体的な資料作成を進めていく意義を認めた。さらに、新関議員は、災害時における情報伝達の多様化を提案し、無線の活用だけでなく、防災ラジオや携帯電話による通知の重要性を強調した。
このように、今回の定例会では災害への対策強化、介護保険制度の現状と問題点、防災体制の見直しなど多くのテーマが取り上げられ、各議員の熱心な議論が展開された。記録的豪雨を受けて、今後の北斗市の方針や施策に注目が集まる。