令和5年第3回渋川市議会臨時会が、10月4日に開かれた。
今期臨時会では、特に副市長選任を巡る議案が大きな焦点となった。
議案第87号には、現総合戦略部長の伊勢久美子氏を、副市長に任命する同意を求める内容が含まれている。
同案は、前月27日の定例会で否決されたため、再提出された経緯を持つ。
髙木市長は、伊勢氏が過去の様々な職務を歴任し、実績があることを強調した。特に「現在の渋川市は様々な課題を抱え、強力な行政執行体制が求められている」と述べ、早急な人事決定の重要性を強調した。
一方で、議員側からは、再度の提案に対する疑問の声が上がり、田村なつ江議員は、急いで再提出する必要があったのかと問うた。
田村議員は「副市長不在の現状で、今まで問題なかったのだろう。なぜこの時期に急ぐ必要があるのか」と指摘し、慎重な審議を求めた。
髙木市長はこの質疑に対し、「副市長不在は正常ではない。行政の遂行に緊急の体制が必要だ」と反論した。
議案に対する賛否が分かれる中、埴田裕之議員は、過去に伊勢氏が行った行動について問題を指摘しつつ、「議会の意思を反映させるべきだ」と強調した。さらに「伊勢氏は現在、告訴、告発の対象である。信任できない理由はここにある」と続けた。
議案第9号で提案された「市の保有する個人情報漏えいの調査」に関しては、田中猛夫議員が提案を行った。これは個人情報の不適切な扱いに起因し、第三者による調査の必要性が強調された。
一部の議員からは、調査特別委員会の設置が提案され、調査権限を有するこの委員会の成立が議会内で合意を見た。これにより、渋川市の機構改革及び情報管理責任の重要性が認識され、調査が行われることになった。