令和3年9月21日に行われた渋川市議会の定例会では、髙木勉市長が施政方針を披露した。コロナ禍が続く中にあっても、地域の未来を見据えた施策について力強く述べる姿が見受けられた。
市長は、現在の厳しい状況について、市民の命と健康を守るために最後まで努力することを誓った。その上で、特に医療従事者に対して深い感謝の意を表し、新型コロナウイルス感染症(Model 19)が早く収束することを望んでいると強調した。さらに、特に注目されたのが、東京2020パラリンピックにおいて、出身地である渋川市から出場したアスリートの唐澤剣也さんが銀メダルを獲得したことであった。この成果は市民に勇気と感動をもたらしており、市長は大変嬉しく思っていると述べた。
市長は、施政方針の中で、自身が掲げてきた「渋川再生」に向けた取り組みを今後も継続していくと約束した。さらにコロナ禍においては、市民のニーズを踏まえた新たな地域づくりが求められ、医療や福祉の充実が必要であるとの認識を示した。その為には、補正予算などを活用し、必要な事業に迅速に移行させるべきと指摘した。
また、施政方針に関する質疑応答では、ワクチン接種の現状や子育て環境の充実を求める意見が上がった。安カ川信之議員は新型コロナウイルスのワクチン接種について、渋川市が接種をできるだけスムーズに進めていく方向性を示している中、多くの市民の協力を得られたと評価した。ただ、市長は完璧な体制を求め、今後も接種希望者全員に対してのワクチン接種の実施を進めていくと答えた。
子育て支援や教育環境に関して、市長は日本一の教育都市を目指す意向を表明。特に学校教育における地域との連携を強化し、コミュニティースクールの設立を進めるとした。また、地域の特性を生かした育成を目指し、教育環境の整備が進められていることを強調した。
さらに、新産業ゾーンの拡充が求められ、これは地域経済の活性化を支える重要な施策と位置付けられた。市長はリスクを取って取り組む姿勢を示し、地域資源の活用を計画にしていることを説明した。自動運転バスの実現や移住促進に向けた施策も進められる中、渋川市が抱える課題に直面しながらも手を携えて前に進んでいくことが呼びかけられた。
最後に、山田由里市長は市民の共生意識を醸成するための施策方針を打ち出し、住みやすい地域をつくるため、共に歩む姿勢が重要であると述べた。地域への愛を持った市民づくりに努める姿勢が引き続き期待される中、地域の未来は明るいものになると感じられる会議であった。