令和元年第1回渋川市議会臨時会が開催された。
議題は主に一般会計補正予算と市長の専決処分に関する報告である。
髙木勉市長は市民に向け、補正予算案の意義と緊急性について強調した。特に、オリンピック・パラリンピック聖火リレーに向けた準備や、台風19号による災害復旧に言及した。また、救急医療体制の整備や職員の給与改定を挙げ、これらの案件が市にとって急務であることを訴えた。
続いて報告第10号が審議され、市長専決処分の内容が説明された。これは、ある事故に関する和解及び損害賠償の報告で、事故は令和元年10月に発生したものである。建設部長の野村厚久氏がこの事故について詳細な説明を行った。問題となったのは横断側溝のグレーチングが経年劣化によりはね上がり、車両に損害を与えたことである。損害賠償額は合計59万5,330円となり、全国町村会の賠償保険から全額補償されることが決まった。
議案第192号の渋川市一般会計補正予算(第8号)も上程され、髙木市長から提案理由が説明された。市議会からの意見をもとに補正内容が追加され、総額382億2,610万4,000円を目指すものである。特に注目されるのは、行政事務の適正化に資する施策やコンプライアンス研修の実施である。
質疑の時間はいずれの案件においても設けられ、報告や予算案に対する意見が交わされた後、討論なしで市議会は速やかに採決に移った。議案は全会一致で可決され、今期臨時会に付議された議題はすべて議了した。
この臨時会の開催は、年末の業務多忙な中で市議が集まる貴重な機会となった。市民からの信頼を得るため、行政の透明性や適正化が求められていることを再認識する会議であった。議長の石倉一夫議員は会議閉会を宣言し、出席した議員や関係者に感謝の意を表した。