渋川市の令和5年3月定例会において、交通弱者支援や放課後児童クラブの設置状況に関する重要な議論が行われた。この会議では、特に交通弱者支援に関するデマンドバスの運行状況が注目された。
髙澤幹議員は、北橘地区のデマンドバス「北橘メグール」の利用状況について質問を行った。北橘地区では、2022年4月1日に本格運行が開始し、乗降所は50か所設置された。利用者は初年度から2.3倍に増加し、令和4年11月には149人に達した。一方、小野上と子持地区のデマンドバスは、人気がまだまだ定着しておらず、運行開始からの利用は146人と報告された。これに対し、柴崎建設交通部長は、デマンドバスの利便性向上を図るためのサービス拡充を検討していると述べた。
次に議論されたのは、放課後児童クラブの運営状況である。福祉部長の山田由里氏によると、市には14の小学校があり、放課後児童クラブは21クラブ設置されている。しかし、伊香保小学校と小野上小学校には設置されていないため、地域間に差が生じているとのことである。これらクラブの利用率は約90%であったが、配布先や設置状況に格差が見られる。高澤議員は、長期休暇中の児童にも利用を促進するための方策を求めた。
また、髙澤議員は、高齢者向けの移動支援事業の一環としての高齢者タクシー利用券の導入経過を問った。こちらの支援では、75歳以上の高齢者に対し、コスト負担を緩和するためのタクシー券が配布されており、最近の実績では、令和4年度には1,768人に交付されたとのことだ。タクシー利用には制限があり、改正が検討されることも議論に上がった。