高山市議会では、令和3年第5回定例会が開催され、一般質問が取り上げられた。特に重要なテーマとして、子どもたちの学校生活の安心と新型コロナウイルス感染防止策が議論された。
西田稔議員は、現在エスカレートするコロナ感染について意見を述べた。市内の小中学校での感染が拡大しており、特に家庭内感染が多いことを指摘した。感染拡大を防ぐためには、基本的な対策を徹底する必要があると強調した。
議員は、放課後児童クラブでの感染防止対策についても質問した。福祉部長の荒城民男氏は、児童たちにマスク着用、健康チェック、手指消毒などを行っていますと報告した。さらに、密を避けるために教室を分けるなどの配慮もなされている。
また、西田議員は分散登校時の地域通学路見守りボランティアの混乱についても触れた。教育委員会の田中裕事務局長は、地域の情報が共有されなかったことで混乱が生じたとし、今後の連携強化を図ると述べた。
更に、児童たちの通学路の安全についても問題提起した。通学路の危険箇所を把握するため、高山市通学路安全推進会議が設置され、合同点検を行ったことが報告された。
ワクチン接種状況についても言及され、接種率は高齢者で93.2%に達していると説明された。しかし、ワクチンの供給状況には不透明感が残り、市民からは一日も早い接種を求める声が上がっているという。すでに一部で混乱が生じている予約システムの改善も急がれる。
最後に夏休み明けにおける自殺防止策に対しても深い懸念が寄せられた。教育長の中野谷康司氏は、心のケアに関して話し合いの機会を増やし、相談できる体制を継続していく考えを示した。議会では、保護者との連携づくりや心のサポートについても重要性が確認された。
総じて、本会議は多くの問題を抱えながらも、高山の子どもたちの健康と安全を守るために必要な対策が議論された。感染防止や心のケアのための新たな取り組みが、今後の議会を通じてさらに進むことが期待される。