令和2年第5回高山市議会定例会が開催され、市民生活に関わる重要な議題が討議された。
本議会では、一般質問として市民の関心が高まっているSDGs(持続可能な開発目標)推進について取り上げられた。山腰恵一議員は、SDGsが国連で採択された国際的な目標であり、市民や関係者がこの理解を深めることが重要であると述べた。市民の認知度向上は今後の課題とされ、市は「清流の国ぎふ」SDGs推進セミナーやシンポジウムを通じて啓発に努める方針を明らかにした。
田谷孝幸企画部長は、既に実施した職員研修や地域向けのセミナーを紹介しつつ、市民の認知度向上へ向けた方策をアップデートしていると強調した。議員は視覚的に訴えられるポスターや、イベントでのアピールを通じた取組を提案し、実際にカードゲームを用いたワークショップを経験したことも紹介し、実践の場を広げる必要があると主張した。このように、官民連携の重要性や、その実施による地域の活性化に関する意見が交わされた。
次に、温暖化対策についても言及があった。山腰議員は地球温暖化の影響で、特に自然災害が頻発している現状を訴えた。環境政策部長の田中裕氏は、同市が取り組む温暖化対策地域推進計画の目標、2020年度までに1990年度比で温室効果ガスを25%削減することを強調した。
さらに、子宮頸がんワクチン接種の市の対応についても質疑が行われ、接種対象の女子への情報提供を計画していると説明された。改善点や課題の確認がなされ、特に高校1年生相当の生徒への接種情報が急務であることが確認された。市長の國島芳明氏は、まず市民への周知をしっかりと進めることが重要だとし、地域における市民の意識向上が期待される。
最後に、議第121号の無線中継局に関する財産取得が提案され、総務部長の清水孝司氏が詳細な説明を行った。この一連の議論を通じて市議会は、 市民へとより良いサービスを提供するための道筋を明確にするための検討を続ける姿勢を示した。