令和2年第4回高山市議会定例会が開催され、複数の重要議案が審議された。
中でも、財産取得に関する議第91号では、公共施設へのAED設置を進めるための屋外収納箱の購入が了承された。沼津光夫総務環境委員長は、これまでに設置してきたAEDの普及状況を確認し、今後も必要に応じて地域ニーズに対応し、各町内会との連携を強化して伝えられた。
さらに、福祉文教委員会からは、居宅介護支援事業の基準に関する条例改正案についても審議された。伊東寿充福祉文教委員長は、国の調査を元に、管理者の要件を緩和することを説明。適切な人材の確保に向けた取り組みが求められる中で、市内事業所の現状に触れ、意見交換が行われた。
もう一つの注目は、核兵器禁止条約に関する請願である。請願第1号は、政府に条約の署名を求めるものであったが、慎重な議論が行われた結果、不採択との決定に至った。市民の意見が分かれる中で、上嶋希代子議員は、核廃絶に向けて国の決断を求める意見を述べた。
今議会では、平成31年度の一般会計決算が報告され、歳入は約499億円、歳出は約478億円と、収支において黒字が算出された。公費負担について肯定的な意見が出る一方で、財政面での課題に対する議論が続いた。特に牛丸尋幸議員は、生活支出の見直しを提案し、改善案を求める声が上がった。
また、令和2年度の一般会計補正予算に対しても、豪雨復旧費やコロナ対応に多くの予算が計上される中で、前向きな評価がなされた。
国からの新型コロナウイルス対策の重要性も浮き彫りとなり、市長の挨拶では、さらなる市民生活の支援と安全確保が強調された。これを受けて、災害への備えや、社会経済活動の再開に向けた意見交換が続けられるであろうと見込まれる。