令和6年2月15日、いわき市議会の定例会が開催された。
この会議では、今期の会期が22日間と決定され、各議案の提案理由が説明された。市長の内田広之氏は、市政運営の基本的な考え方と対策について報告した。「人づくり日本一」を政策の旗印に掲げ、地域の発展には人材の育成が不可欠であると強調した。
市長は、教育分野における学力向上の取組を紹介した。学力向上チームが学校の強みや課題を分析し、具体的な支援を行うことが挙げられた。特別支援教育の充実や、学校給食費の第3子以降への支援に加え、地域の団体との連携を強化し、教育環境の向上を図る方針も示した。
次に、子育て施策への取り組みが発表された。国の少子化対策に対応し、こども家庭センターの設置や、出産育児一時金、子育て情報の発信強化を進めていくと述べた。福祉や健康面でも包括的な支援が強調され、多様な居場所づくりや生活習慣病予防に関する取り組みが進行中である。
防災分野では、過去の豪雨災害を受け、災害から命を守る施策が強化されていく。具体的には、防災情報システムの見直しや消防団の専門アプリの導入が検討されている。このように、命・暮らしを守るためのさまざまな施策が打ち出された。
産業振興には、福島国際研究教育機構との連携が重要視されている。地域企業の生産性向上を目指し、効率的な支援策が展開される見込みだ。農林水産業でも、持続可能な仕組みと新たな技術の導入により、競争力の強化を図り、地域の発展が期待されている。
予算案は、一般会計の総額が1,446億円で、前年度より1.5%の減となる。しかしながら、次世代育成や災害対策に資源が重点配分されており、このことは市民生活に直結する重要な要素となる。
なかでも、947億650万5,000円の教育費や556億296万2,000円の民生費が大きな配分を受け、その重要性が再確認された。これらの取組は、引き続き市民の理解と協力を得ながら推進されていくことが期待される。
今後の議案審議のため、会議は休会となり、次回は2月19日に再開される予定である。