令和4年6月16日に、いわき市議会は定例会を開催した。
この会議では、議案第1号から第35号までの議案に関する報告と採決が行われた。
特に注目されたのは、新型コロナウイルスワクチン接種の体制確保に向けた補正予算案である。
教育福祉常任委員長の木田都城子氏は、「新型コロナウイルス感染症対策は引き続き重要である。」と述べ、医療機関での接種体制を支えるため。
所要額の補正を行う必要性について強調した。
また、議案第10号の「いわき市病院事業の設置等に関する条例」の改正が議論された。
この改正では、紹介状なしに受診した患者から定額負担を徴収する仕組みが見直される。
反対する意見も多く見られ、菅野宗長氏は、「患者の負担増加は懸念される。」とし、医療へのアクセスが狭まることを問題視した。
一方、賛成派からは、医療機関間の連携を強化し、患者待機時間の短縮などのメリットについて述べられた。
西山一美氏は、「この条例改正により、医療資源の活用が促進される。」との見方を示した。
次に、いわき市国民健康保険事業特別会計補正予算案についても白熱した議論が交わされた。
今回の補正では、低所得者支援の給付金に関する措置や、保険税率の据え置きが反映される。
この件に関して、塩沢昭広氏は、「市民の生活支援が重要で、基金の活用を見直すべきだ。」と提起。その一方、大友康夫氏は、市の負担軽減について理解を示しつつ、慎重な財政運営を求めた。
さらに、意見書案第1号では、中小企業や小規模事業者の支援の重要性が訴えられた。
急速な物価高に直面する業者を支えるための国の対応が求められており、木田都城子氏は「支援策が必要不可欠である。」と提案した。
このように、本定例会では、複数の重要な議題が提起され、様々な視点からの意見が交わされた。
会議は多様な意見を取り入れながら、市民生活の向上を目指す議論に終始した。