令和6年6月10日に行われた定例会では、様々な議題が討論された。
特に、「未来へつなぐまちづくりについて」と題して、さまざまな課題が提起された。まず、鈴木演議員は、人口減少や高齢化に直面するいわき市が、今後どうまちづくりを進めていくのかを市長に問うた。市長の内田広之氏は、いわき市が目指す都市将来像として、「誰もが住んでよかった、住み続けたいと思える魅力あふれるいわきを目指す」と語った。
市長はまた、教育・子育て、防災、医療、産業振興など、多岐にわたる施策の進展が重要であると強調した。特に少子高齢化への対策としては、中・長期的な視点を持って「人づくり」を進めるべきとの意向が示された。
さらに、勿来地区に対する質問もあった。この地域は、復興が進む中で、交通環境の改善も進めなければならないとの発言があった。市の都市建設部長は、勿来地区が工業地帯や商業地帯としての機能を持ち、様々な地域資源を活用していく必要があると説明した。
中山間地域の振興策については、生活環境部長が具体的な取り組みを紹介。医療福祉面での支援や、生活媒体として小さな拠点づくりを進めていることを伝えた。
持続可能な財政については、財政部長が、現行の財政計画の進捗状況を説明。人口減少に伴う税収減少を念頭に置き、安定した財政運営の維持を訴えた。
非常用備蓄品や防災体制の充実強化に関しては、危機管理部長が地域のスキル向上に務めることや、地域住民への防災意識の醸成が重要であると述べた。
国宝白水阿弥陀堂の復旧状況に関する質問では、被災後の復旧経過が報告され、今後も観光拠点としての役割を果たすための取り組みが必要であると確認された。
また、いわき駅周辺のまちづくりについては、駅周辺の商業・業務機能や医療施設の統合が進められており、地域の活性化に資する重要な施策として評価された。
市では、産業人づくりにも力を入れており、特に人材確保に向けた施策が注目されている。官民が連携し、脱炭素やデジタル技術に基づいた育成プランの導入が期待されている。
地域おこし協力隊の活動状況についても言及され、協力隊員が地域課題解決に向けた取り組みを続けており、その成果を地域社会に還元する重要な役割を担っていることが報告された。
このように、令和6年6月の定例会では、いわき市が直面する多様な課題に対して、具体的な対策やビジョンが示され、持続可能な地域づくりに向けた取り組みが進められていることが再確認された。