令和3年12月8日、いわき市議会において市政一般に対する質問が行われた。各議員が市の重要課題に焦点を当て、改革や新たな取り組みを提案した。この日は特にスマート社会推進に関連する質問が注目を集めた。
長谷川貴士議員は、いわき市におけるスマート社会推進の現状と未来のビジョンについて質問を投げかけた。議員が指摘したように、Society5.0の理念を実現するために、いわき市ではソフトバンク株式会社と連携し、スマート社会推進課を新設したことが報告された。具体的には、移動の効率化を目指すMaaS(Mobility as a Service)プロジェクトが始動中で、公共交通機関の利用促進、環境問題の解決を図る取り組みが進められている。
山田誠総合政策部長は、いわき市版MaaSプロジェクトについて詳しく説明した。具体的には、公共交通機関の利用を促進するための施策や、観光客の利便性を向上させるための取り組み、交通弱者への配慮などが含まれている。特に観光MaaSは、来訪者の交通手段確保を目指しており、地域経済の活性化にも寄与する見込みだ。
また、勿来地区の都市づくりについても議論が交わされた。川崎憲正議員は、土地利用や交通の整備について質問し、都市計画マスタープランや立地適正化計画の進捗状況について説明を求めた。永井吉明都市建設部長は、勿来地区の重要性を強調し、持続可能な都市運営の実現に向けた取り組みの継続が必要であることを述べた。
さらに、最近の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療体制の強化についての質問もあった。菅野宗長議員は、地域医療構想と新型コロナウイルス感染症対策の綱引きが危惧される中、内田市長に見解を求めた。市長は、医療の需要に応じた病床確保の重要性を改めて認識し、医療提供体制の確立に向けた努力を続ける考えを示した。
さらには、環境施策の重要性にも言及があり、塩沢昭広議員が環境基本計画の進捗状況を問うた。渡邊伸一郎生活環境部長は、これまでの取り組みを振り返り、今後の計画についても積極的に進める意向を示した。