令和2年6月4日、いわき市議会の6月定例会が開会された。清水敏男市長が新型コロナウイルス感染症への対応状況を説明した。
市長は、全国での緊急事態宣言解除に伴い、福島県でも感染防止対策を続けつつ、社会経済活動の再開を支援していることを強調した。
感謝の意を示しつつ、「医療従事者や地域の皆様の協力があってこそ、今の状況がある」と述べた。
また、5月7日から31日までの期間を「新型コロナウイルス感染防止一斉行動第2ステージ」と位置づけたことも報告された。
教育機関の再開については、小中学校の分散登校を実施し、6月1日からは通常授業を再開した。市長は「最大限の感染防止対策を講じ、学びの保障に努める」と語った。
特別定額給付金について、市長は、基準日4月27日時点で32万人に対し、各々10万円を支給する計画を示した。「迅速かつ的確に事務を進める」との意向を示し、申請状況の進捗も伝えた。6月3日時点で約12万5,000世帯から申請があった。
次に、令和元年台風および豪雨の災害対応について市長が説明。公共事業の復旧工事や影響を受けた農地復旧への支援を強調した。特に、台風に伴う施設整備の進捗を報告し、今後の取り組みが続くことを明言した。
経済対策については、地域経済の厳しい現状を踏まえ、補助金や支援金の適切な配分を行うとし、今後も注視した行動が必要との認識を示した。具体的な施策として、各種金融支援制度や店舗維持支援金の受付などが進められている。市長は「地域経済の回復に向けて柔軟に対応する」と述べた。
今回の議会では、条例の改正や新たな条例の制定についても議論され、税制面の救済策が提案された。特に、国民健康保険税の減免について触れ、「市民の生活を守るための大切な措置である」と述べた。
議長は今後の本会議での質疑に期待を示し、更なる市政への関心を呼びかけた。議会は次回、6月8日に再開予定で、議案審議が行われる予定である。