令和3年10月27日、いわき市の定例会では、市政一般に対する質問が行われた。
木田都城子議員が焦点を当てたのは「人財育成と還流」に関する「いわきアカデミア」についてである。これは、産業界、教育界、行政の三者による産学官連携の取組として、若者が地元で働き続ける施策である。同議員は、地域の未来を担う若者たちの流出に対抗するため、地域への愛着や関心を高める必要性を強調した。特に「会社発見ガイドブック」などの積極的活用が求められ、山田誠総合政策部長は、ガイドブックが地域の企業に対する関心を育むために重要な役割を果たしていると発言した。
また、木田議員は「いわき発見ゼミ」や先進的な教育プログラムによる体験学習の推進についても触れた。各学校のニーズを考慮し、参加校の拡大を目指す方針を示したことに対し、山田部長もその重要性に共感を示した。更に、若者の人財流出を抑えるため、大学卒業生へのアプローチも強化する必要があると述べた。
次に、自民党の赤津一夫議員は、新型コロナウイルス感染症に関連する医療センターの対応について質問した。彼は、感染症患者を受け入れる体制の整備が必要であることを強調し、飯塚修一医療センター事務局長から、感染対策の徹底が進められていることを確認した。その中で、看護師の配置や感染防止対策についても説明。医療スタッフの感染リスク回避に向けた施策も実施されていると報告された。
また、鈴木さおり議員は、予防接種の状況、特に新型コロナウイルスワクチン接種による健康被害についても言及。接種後の副反応報告が36件、健康被害救済制度への申請が1件あったことを確認し、更なるワクチン接種促進や準備された体制の重要性を強調した。
最後に、地域に根ざした芸能の保存と継承についても意見が出され、実際の体験を通じた取り組みの重要性が訴えられた。特定政策推進監からは、無形民俗文化財としての地域の特色を守るべく、教育機関との連携強化が必要との発言もあり、文化の保全、継承が地域のアイデンティティ形成に寄与することが強調された。