令和元年11月22日、いわき市議会の11月臨時会が開催された。
会議の冒頭では、台風第19号および10月25日豪雨による被害に対し、議長の菅波健氏より黙祷が捧げられた。清水敏男市長は、この災害で失われた命に哀悼の意を表し、被害状況について詳細に報告した。
清水市長は、台風第19号による711件の家屋完全破壊、1536件の大規模半壊、5716件の半壊、1046件の一部損壊が確認されたと指摘した。あるいは8130人以上の市民が、一時的に避難所での生活を余儀なくされているという。特に、三和地区では448mm以上の降水量に見舞われ、大きな被害を受けた。堤防決壊や洪水の影響で、多くの人々の生活基盤が脅かされている。
続く質疑では、31番の蛭田克氏が清水市長に、災害対策本部の設置時に特に意を用いた点を問いかけた。清水市長は、「人命を守ることを最優先にし、市民へ早急に避難を呼び掛け、避難所の開設を行った」と強調した。市はまた、被災者の健康管理に注力していると述べた。
さらに、危機管理監の山田誠氏が消防団や他自治体の支援体制について説明し、これまでに自衛隊や自治体から2588人が支援したと報告した。清水市長は、災害廃棄物の撤去に向けて早期に取り組んでいることも強調した。さらに、現地対策事務所を開設し、相談を受けることで支援体制の強化を図っているという。
会期については1日間と決定され、議案の審議に進む前に新任者からの挨拶も行われた。新任の副市長、新妻英正氏が台風による影響、市民生活の再建、いわき市の将来に向けて職員とともに尽力する意志を表明した。
その後、議案として提案された一般会計補正予算等の審議が行われた。清水市長は、特に災害関連経費について説明し、適切な対策を進める必要性を訴えた。議案は全て採決により承認され、決算に向けた協力を呼びかけるものとなった。市民生活の再建を目指し、復興プランがもたらす具体的な成果が期待される。