令和6年6月12日に開催された市議会では、主に市政に対する一般質問が行われた。特に「行かない・書かない・待たない市役所」の取組が注目され、長谷川貴士市議はその進捗状況を問うた。
長谷川市議は、オンライン申請の充実について質問し、オンライン申請が166手続にわたり導入され、利用状況についても言及した。オンライン申請による利便性向上が期待される一方で、市民への周知がさらに必要との意見も挙がった。
現状、オンライン申請による申請件数は、コロナワクチン接種予約などが特に多く、増加傾向にあるとの報告があり、利用者の増加が期待されることが示された。
また、同議会では、行政サービスの「お出かけ市役所」が取り上げられ、内郷地区への導入が進行中であることが報告された。市民の移動に配慮したこの施策では、特に高齢者の利便性向上が目指されており、今後の利用状況が注視される。
長谷川市議は続けて、いわきっ子生活習慣病予防健診事業の状況を確認し、この取り組みが中学生を対象に、健康状態を把握するために実施されていることを強調した。令和3年度から令和5年度のデータでは、約半数の生徒に生活習慣の改善が求められることが判明しており、この結果に対する支援策が求められている実情が明らかになった。
カーボンニュートラルの実現に向けた意識啓発の取組についても関心が寄せられ、教育長は、子供への啓発活動や地域連携の重要性を語り、未来世代への環境意識の醸成が急務であることが再確認された。
また、最近の福島県における無断入札談合や市民からの信頼回復が求められる中、行政の透明性確保や職員への倫理教育も重要な課題として提起された。市全体における改革や市民参加の促進が求められている。本市が直面する課題に対して、長期的な計画と地域参加による取り組みが急がれる時期にあると言えそうだ。