令和元年9月20日、いわき市では定例市議会が開催された。市政や予算に関する市議の質問が行われ、重要な議案について審議が進められた。
市政一般に対する質問では、21番の渡辺博之議員が市の財政状況の改善について発言した。この中で、渡辺議員は借金の管理や特に臨時財政対策債について指摘し、実態を把握する必要性について強調した。続いて、補助金の適正な使い方についても言及し、過去の不適正支出の例を挙げて市の支出管理について疑問を呈した。
特に、補助金見直しの指針に関する質問が多く、議会は補助金の流用や未返還の取り扱いについての検討が急務ではないかとの意見が交わされた。渡辺議員は根拠に基づく補助事業の見直しと、外部評価機関の必要性を訴え、市行政の透明性を求めた。
続いて、（仮称）阿武隈南部風力発電事業について議論が交わされた。議員の質問に対して、市の特定政策推進監である緑川伸幸氏は、大規模な風力発電が自然環境に与える影響について懸念されることを認めた。特に、二ツ箭山からの景観に悪影響を及ぼす可能性についても指摘があり、地域の観光資源とのバランスを取ることが求められている。
その後、挙げられた複数の議案に対する質疑が行われ、特に一般会計決算特別委員会や特別会計・企業会計決算特別委員会の設置についての議論がなされ、透明性向上に向けた取り組みが強調された。議案第28号から議案第50号までの決算内容が特別委員会に付託され、引き続き委員会での詳細な審査が求められる。
再開後の会議では、各議員からの質問が続き、地域資源の活用や予算の透明性、さらには保育事業の連携について、活発な議論が行われた。市は地域の特性を活かしつつ、財政の健全化を図るとの姿勢を示しており、住民の声を反映した行政運営の重要性が再認識された。