令和4年12月の定例会で、市の災害対応に関する質問が活発に行われた。特に、避難所の開設、トイレの整備、備蓄倉庫の位置、ペット同伴避難など、多岐にわたる課題が浮き彫りになった。
最初に、避難所の開設に関しては、多くの意見が寄せられている。特に、早期に避難所を開設することが重要であるとの指摘があった。例えば、鈴木さおり議員は、「水害の被災リスクの高い地区は、積極的に学校の校舎を一時避難場所として開設すべき」と訴えた。行政は、避難所を迅速に開設する方針であるが、学校の管理上の課題もあり、関係者との調整が難航する可能性がある。市民が早めに避難できる施策を進める必要があると認識されている。
次に、トイレの整備についても議論が果敢に行われた。避難所となる体育館にトイレがない場合、外のトイレを利用せざるを得ない状況が指摘された。鈴木議員は、「屋外の暗くて使いづらいトイレの整備が必要」と強調した。市は、簡易トイレの整備や仮設トイレの配置を進め、安全で、清潔に利用できるトイレ環境を確保する必要があるとされている。
続いて、災害備蓄倉庫についても話題が及んだ。備蓄品が被害を受けないように、より高いところへの移設が提案された。市は、浸水等による被害を考慮した位置への移設等を進めるとの方針を示しているが、具体的な施策はまだ決まっていない。同様に、新たな垂直避難場所の確保も検討されており、市営住宅の活用が難しいなか、公共施設の活用が望まれている。
ペット同伴避難に関しても注目が集まった。コロナ禍でペットを飼う人が増えたことを踏まえ、ペット同伴の体制整備が重要とされている。市は、他自治体の事例を精査しながら、体制の構築を目指している。また、避難訓練においても、ペット連れを含む訓練が求められている。
最後に、市立図書館に関する施策についても言及された。教育部長は、各学校での読書支援活動や学校司書との連携を通じて子供の読書環境を整備していると説明した。今後の取組として、デジタル技術を活用した活動の充実が期待されている。これにより、子供たちに読書の楽しさを伝え、育むことが目指されている。
市は今後とも、これらの課題に対して前向きに取り組む姿勢を強調し、地域住民の安全・安心の確保を図る方針である。このようなコミュニティの力を活用し、災害への備えを進めることが求められている。