令和5年2月24日、いわき市議会で行われた定例会では、様々な市政に関する重要事項が議題に上がった。特に福島国際研究教育機構（Ｆ－ＲＥＩ）との連携やヤングケアラーの支援、特定家畜伝染病への対応、環境施策などが多くの議員によって活発に議論された。
福島国際研究教育機構（Ｆ－ＲＥＩ）に関しては、14番西山一美議員から質問があり、支援活動の進捗について市長内田広之氏が答弁した。内田氏は、「Ｆ－ＲＥＩは復興と地域の人材育成に寄与し、地域経済を活性化する重要な拠点となる。」と強調した。
ヤングケアラー支援についても質問があり、子どもたちが家庭内で抱える負担軽減策が示された。これに対し、こどもみらい部長中塚均氏は、「相談窓口や情報提供を通じて、困難を抱える子どもたちを支える取り組みを継続していく。」と述べ、今後の支援強化について期待が寄せられた。
また、特定家畜伝染病への対策議論では、農林水産部長渡邊伸一郎氏が県内状況を報告し、迅速な対応が必要との認識が示された。特に、近年増加傾向にある病原菌の影響を受けた生産者の支援が急務であることを伝えた。
ユニバーサルデザインの推進についても注目され、市民協働部長高萩文克氏が市の取組について説明した。高萩氏は「誰もが利用しやすい社会の実現に向け、様々な施策を進めている。」と述べ、多様性を尊重する環境作りの重要性を強調した。
最後に、市内の温泉事業の経営戦略についての議論が行われた。観光文化スポーツ部長千葉伸一郎氏は、「持続可能な温泉事業を維持するためには、戦略的な運営が必要で、外部の専門業者による支援も視野に入れている。」と明言した。
この議会での討議は、市民生活に密接に関わる課題が多岐にわたって取り上げられ、いわき市の将来的なビジョンに対する期待と、社会課題への対応が十分に評価されていることが印象的であった。