令和3年6月10日、いわき市議会は定例会を開催し、重要な議題が審議されました。特に、新型コロナウイルス感染症に対する市の対応や、議会における倫理問題が注目されました。
市長の清水敏男氏は、新型コロナウイルスの影響に関する報告を行いました。福島県の感染者数の増加傾向が続く中で、市独自の感染拡大防止策を展開していると述べました。令和3年5月の新規感染者は251人を確認したが、以降は10人未満に減少していると強調しました。
また、清水市長はワクチン接種についても言及しました。6月中旬から高齢者向け接種券を前倒しで発送するなど、迅速な接種を促進していると説明しました。特に、市内13か所に設置された高齢者予約サポートセンターについても言及し、デジタル機器に不慣れな高齢者への配慮がなされていることを伝えました。
一方で、議会内では議員倫理に関する問題が浮上しました。石井敏郎議員による議員辞職勧告決議案が議題となり、濃厚な議論が展開されました。具体的には、石井議員が令和2年12月の交通事故後、無車検での運転が問題視されました。提出者の菅波健氏は、「市民の信頼を損ねた重大な事案である」と指摘し、辞職を求める発言をしました。
しかし、辞職勧告決議は否決された一方、問責決議は可決されました。問責決議に賛成した議員は市民からの信頼回復の必要性を強調し、透明性の確保や倫理観の重要性を改めて訴えました。議会内の反発も強く、議員たちは今後の行動に注意を払う必要があります。
次回の議会は、6月14日に再開され、市政一般に対する質問が行われる予定です。市民との信頼関係を築くため、議会は慎重な運営が求められる時期に来ています。