令和5年いわき市議会9月定例会が開催され、重要な案件が議論された。
内田広之市長は市政を取り巻く諸問題に言及し、特に9月6日に発表された大雨洪水警報や、福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出に関する報告が焦点となった。
市長は大雨洪水警報発表に伴う避難指示についても言及した。内宿宮町の2,963人に対して避難指示を発令し、迅速な対応を行ったと報告。
また、ALPS処理水の海洋放出開始に対し、内田市長は「市として受け入れ難いものであり、大変遺憾である」と強調した。また、地域の声を尊重し、環境モニタリングを実施する方針も示された。
新型コロナウイルス感染症に対する対策も徹底されており、現在の感染者数の傾向を紹介。市民に対し、マスク着用や手指消毒の協力を求め、さらにワクチン接種も促進している。
教育に関する議論も行われ、全国学力調査の結果が報告された。小学校の国語と中学校の数学及び英語が全国平均をやや下回っているとの結果に対し、教育部門での改善が求められている。
市はドライブレコーダーを搭載した公用車を通じて防犯活動を進めており、地域の安全強化を図るための協定を締結したと発表。また、見守り活動における協力を市民に呼びかけた。
議案提案については、内田市長が42件の議案を紹介。観光振興のための施策や、補正予算案などが含まれており、規模と内容の大きな予算が計上されていることが注目された。特に、秋開始の新型コロナ対策ワクチン接種に向けた経費を計上し、多くの市民に接種を勧めている点も強調された。
この日、議長の大峯英之君は会議の冒頭で、議席の一部変更に関する報告を行い、議会運営委員会の補欠委員選任などを次々と発表した。これにより、議会内の体制が整備され、円滑な運営が期待される。
次回の会議は、9月11日に再開される予定だ。