令和5年10月27日、いわき市議会が臨時会を開催し、4件の議案が審議された。
最初に、会期が本日1日間であることが決定された。また、会議録署名議員には、菅野 宗長君と田頭 弘毅君が指名された。
続いて、内田 広之市長が、議案第1号の提案理由の説明を行った。今回の議案は、令和5年度一般会計補正予算に関するものであり、主に台風第13号による災害復旧に向けた経費が含まれている。
具体的には、補正予算の概要として、道路や橋梁など公共施設の復旧や、被災した住宅の応急修理に要する経費が計上されている。総額は74億5,945万7,000円に及び、補正後の一般会計総額は1,688億7,543万6,000円となる。
更に新谷 史明病院事業管理者は、医療センターの復旧に向けた取り組みを強調した。特に、台風被害による医療体制への影響を受け、引き続き安定した医療提供を目指すと述べた。
質疑応答の中では、議員たちからの質問に対し、財政部長の横張 貴士君が、災害復旧費の国庫支援について交付率を説明した。公共土木施設の国庫負担金は66.7%であり、これは今後国からの激甚災害指定による影響が期待されるとの見解を示した。
また、ふるさと納税による寄附実績についても、市が寄附金を被災者支援に充てる計画であり、9月末時点で寄附件数が7,707件に達し、寄附金総額は1億4,193万9,300円に上ると報告された。
一方、解体を伴う議案第2号についても説明があり、いわき市石炭・化石館の竪坑やぐらの解体工事が決定した。老朽化が進んでいる中で、地域の宝であるこの施設の存続に対して市民が強い関心を持っていることが議論の中で浮き彫りになった。
最終的に、各常任委員会からの報告を受けて、議案は一括して賛成多数で可決され、特に税の減免を含む救済策が承認されたことは、災害後の復興の一助となることが期待される。附帯決議として、今後の災害時に備えた資源の整備や法整備の必要性が指摘された。
この会議を通じて、被災者や地域の安全を確保する施策への強力な支援の必要性が強調され、様々な提案が議論された。