令和2年12月の会津若松市議会定例会では、重要な議案が取り上げられた。議案第98号である令和2年度一般会計補正予算（第8号）においては、学校給食運搬業務委託に関連する問題が浮き彫りとなった。特に、前回の9月定例会での債務負担行為に関して不適切な事務対応があったことが議論の焦点である。
市長の室井照平氏は、この補正予算は、学校給食運搬業務委託における限度額の変更を求めるものであり、教育委員会の事務処理の不備が原因として謝罪した。議案の内容によれば、学校給食運搬業務委託の予定価格が過度に低く設定されたため、入札時に不調となり、その後の見直しが必要となった。これについて、教育部長の山口城弘氏は、仕様の概要を一部業者には口頭で、一部には書面で伝えたことが、透明性を欠く結果を招いたと説明。これを受け、市全体での手続きとチェック機能の強化が必要とされている。
松崎新議員からは、教育委員会で過去に発生した入札問題との整合性が問われ、さらに今後の信頼関係の構築についても議論が展開された。契約検査課のマニュアルに従わなかったことが指摘され、再発防止が強く求められた。また、執行部は今後、より透明で公正な手続きの実施を約束した。
議会では、この問題を乗り越えていくための手続きを見直し、透明性を保ち、信頼を回復するための道筋を策定することが求められている。教委と市との連携を強め、徹底した再発防止策が期待される。
最後に、この定例会では刑事訴訟法の再審規定改正に関する請願も取り上げられた。これにより、冤罪を防ぐため、より公正な制度の確立が求められることになる。