令和3年9月10日、成田市の定例会が開かれ、様々な議題が取り上げられた。議事の中で特に注目されたのは、「通学路の安全確保」と「ごみの減量化と資源化」についての一般質問であった。
この日、飯島照明議員は通学路の安全確保について質問を行った。特に、八街市における登下校中の小学生が飲酒運転の大型トラックにはねられた事故が記憶に新しい状況であり、通学路の危険箇所の現状と取り組みを市に問うた。飯島議員は、多くの危険箇所の要望が出ているにもかかわらず改善が遅れていることに懸念を示した。教育長の関川義雄氏は、今年度も通学路の危険箇所を対象に調査を行っており、通学路安全推進連絡協議会で必要な安全対策を協議していると述べた。しかし、課題も多く、要望に対しては改善が難しい箇所も存在する現状があることが語られた。
同時に、「ごみの減量化と資源化」についての質問もあった。市長の小泉一成氏は、昨年度のごみ排出量について、家庭系ごみは約2%の増加、事業系ごみは約23%の減少を報告し、全体で約6%減少したと強調した。また、有効なごみ減量への取り組みとして、プラスチック製容器包装の分別促進を挙げ、収集回数の変更が効果を上げていると述べた。特に、可燃ごみの減量と資源化については、補助制度を設け、昨年度には169件の申請が行われたことが報告された。
続いて、小泉市長は新型コロナウイルス感染症の対応についても言及した。感染者数の増加を受け、医療体制の確保や自宅療養者への生活支援を進めているとし、県と連携しながら支援体制を強化している状況を説明した。
最後に、一般質問では、成田空港の夜間騒音対策が重要なテーマに取り上げられた。航空券運用拡大に伴う騒音問題について、住民の不安を軽減するための具体策を議論した。特に、睡眠妨害に対する評価指標の追加を求める声も上がり、市長や関係者は、今後ますます重要な課題として取り組む姿勢を示した。
このように、定例会では現在直面する課題に対して多角的に質問や提言が行われ、市の施策が人々の生活にどのように影響しているかを浮き彫りにする機会となった。