令和元年12月の定例会において、香取市議会では重要な議案が審議された。
特に注目されたのは、放課後児童クラブと山田児童館の運営業務を民間に委託する議案第1号である。この業務委託は3年間で約5億280万円に達する見込みで、議員からは運営の質や支援員の資格に関する懸念が表明された。河野節子議員は、「委託先での監視が可能であるのか」と疑問を呈し、地域の声を取り入れる重要性を強調した。福祉健康部長の畔蒜孝氏は、委託の理由として支援員の確保が困難であることを示し、運営体制を強化するための施策だと述べた。
また、議案第28号と第31号は、台風などによって被災した住宅の修理を支援する制度に関するものである。これらの支援は、特に災害からの復旧を目指すもので、住宅応急修理のための補助金として9億円が計上されている。これにより、一部損壊の罹災証明を受けた世帯が支援を受けやすくなるとされている。建設水道部の木内勝司氏は、支援対象が大規模半壊及び一部損壊と明言した。
さらに、議案第4号として水郷佐原あやめパークの指定管理業務についても審議された。これは地域振興に寄与する事業で、観光事業者に管理業務を委託する提案がなされ、議員からはそのことによる地域活性化への期待が寄せられた。生活経済部長の宮崎秀行氏は、観光施設の収入の変動に応じた柔軟な経営を提案した。
質疑応答を経て、全33件の議案は各常任委員会に付託され、後日詳細な議論が行われる見込みである。議会は決定事項について、地域住民への周知を進めるとともに、次回の会議を12月4日に予定している。