令和元年９月２０日に開催された香取市議会において、重要議案の審議が行われた。特に議案第１号の香取市一般会計補正予算は、議会内外で注目を集めた内容であり、詳細な質疑が展開された。
議案第１号に関連して、総務企画常任委員長の奥村雅昭氏は、令和元年度一般会計補正予算（第２号）の概要について報告した。それによると、補正予算には観光振興対策として多言語の観光案内看板の設置が盛り込まれており、英語、タイ語、中国語の三カ国語が考慮されている。また、農地法に関連した申請事務手続きの遅延があることや、未婚の児童扶養手当受給者への特別給付金についても言及された。
鈴木聖二議員は議案第１号に支持すると表明し、歳入項目に地方特例交付金や地域経済循環創造交付金などが計上されていることに対し、賛同する意見を述べた。しかし、橘ふれあい公園整備に関する支出には反対の姿勢を示し、公園の経営が目指す利益追求となることを懸念している。
また、河野節子議員も同様に橘ふれあい公園整備事業に懸念を示し、特に多額の事業費が予定されていることから、見直しが必要ではないかと指摘した。公園整備の目的が市民のための環境づくりから利益追求に変わる恐れがあることが議員間で共通の懸念として浮上した。さらに、先の台風での被害状況を踏まえ、復旧に向けての市政運営を求める声もあった。
さらに議案第２号や第１０号についても審議が行われ、福祉教育常任委員長の平野和伯氏が介護保険事業特別会計補正予算に対してその全体像を報告した。今回の補正予算は、主に介護保険給付費準備基金の積立などが盛り込まれている。郵便局を通じた医療センター使用料の改正案も含まれ、これに反対する意見も出た。
生活経済建設常任委員長の久保木清司氏による議案第３号～第７号も原案通り可決され、不認定第１号から第１２号も全て認定される方向で進められた。特に、介護・福祉施策における予算配分の重要性が議事を通じて強調され、議員全体が市民福祉向上に力を注ぐ姿勢が見受けられた。
この議会においては、特に地域市民に密接な影響を及ぼす議案に対し、様々な角度から質疑が行われ、市民の声を反映させる努力がなされる様子が伺えた。市の予算と計画の適正化、財政の健全化への一層の意識が求められているとの意見が多く寄せられ、今後の香取市の施策に注目が集まる議会となった。