令和3年9月9日に開催された十和田市の定例会では、新型コロナウイルス感染症対策や教育行政、医療体制など多岐にわたる問題が議論された。
市長の小山田氏は、ワクチン接種時には引き続きマスク着用などの感染予防策を徹底するよう呼びかけた。特に、接種を受けた市民がマスクを外してしまうことについて懸念を示し、正確な情報発信の重要性を強調した。今後、感染状況が悪化した際には、より強い呼びかけを行う方針である。
中央病院の医療体制についても触れられ、病院事業管理者の丹野氏は、病床使用率が70%前後であり、必要に応じて入院日数の調整を行うと述べた。患者の意向に柔軟に対応しつつ、コロナ対策を講じつつ進めていくことが求められる。
教育行政においては、オリンピック・パラリンピックを契機として、子供たちに多様な学びの機会を提供することが目指されている。英語教育の一貫性を高める取り組みが進んでおり、小学校から中学校卒業までの段階を通じた教育が重要視されている。また、コロナ禍での教室の運営や児童生徒の心のケアも手厚く行われるべきという意見が出た。
一方、家畜市場の問題についても議論が行われ、公式な要望がない中で、戸来組合長が市長へ直接要望したことが問題視された。この件に関して市長は、組合長からの要望があったため予算化したが、その過程には疑義が存在するとの考えも示された。一方で、家畜市場システム機能維持対策事業は、市の財政問題や環境面において重要な意味を持つとされ、その必要性が議論された。
また、進行中の風力発電事業についても懸念が示され、地域資源や景観への影響が問題視された。特に、天然記念物や歴史的な道に影響が出ることが懸念され、市民の意見をしっかり吸い上げる姿勢が求められる。
さらに、補聴器購入助成制度の導入についても要望があり、市民の生活支援につながる施策として期待されている。市長と教育長は、これらの問題に対して市としての方針を示し、市民への情報発信を強化する姿勢を示した。