令和6年6月18日に行われた十和田市の定例議会で、地元議員が市政に対する一般質問を行った。主なトピックは、移転を完了した市立第一中学校の新しい校舎の運用状況、奥入瀬渓流を中心としたエコツーリズムの推進、そして高齢者や子供たちの生活支援や教育、観光振興についてである。
まず、移転作業について、議員は新しい校舎の運営状況に関心を寄せ、特に運動場の整備が進められている点を評価した。しかし、運動場の状況に関しては、過去の放置による凸凹や雑草の問題が指摘された。教育部長は、運動場の土を入れ替える作業を予定しており、さらなる整備が必要であることを認めた。市内小中学校の周辺住民からの土ぼこりに関する苦情もあり、教育部長は水まきや防じん剤の散布を行っていると述べた。
次に、奥入瀬渓流エコツーリズム推進全体構想について議員は、観光を通じた地域振興の必要性を強調した。市長は、エコツーリズム推進のための活動が効果を見込んでいると説明し、連携事業の展開が計画中であると述べた。さらに、ガイド事業者の増加により、観光客のサポートにつながるルール作りと情報提供が進められる予定だ。
高齢者支援については、議員からは高齢者の労働環境の改善要求がなされ、シルバー人材センターの登録者数が過去5年で減少している背景が問われた。健康福祉部長は、退会者が多く、再雇用希望者が増えていると述べた。一方で、地域の活動支援に注力し、高齢者が活躍できる社会を目指す方針を示した。また、買物支援業者の増加についても言及し、市はさらにサービスの拡充に努めるとした。
最後に、スポーツ少年団の団員数減少に関する問題が提起され、教育部長は各団体の解散や大会参加機会の減少が影響を与えていると答えた。議員は、今後の団員募集に対する支援や広報の取り組みが重要であると強調し、地域に根ざした活動の必要性を訴えた。全体を通じて、地域活性化が重要なテーマとして浮き彫りとなった議会の討議であった。