令和6年6月19日に開催された十和田市の定例会では、市政に対する一般質問が行われました。議員たちは、社会のさまざまな問題について市長や各部長に質問し、具体的な対策を求めました。
まず、小笠原良子議員によるバス利用者を取り巻く問題についての質問が注目を集めました。彼女は、国土交通省の調査によって安全性が危惧される元町東バス停の改善について問い、市がどのように対応しているかを質問しました。小笠原議員は、バス停付近の歩道の狭さや構造的な問題が利用者の安全に影響を及ぼすと強調し、安全対策の早急な実施を求めました。この件について、建設部長の力石清司氏は、市もその危険性を認識していると答え、事故が発生しないよう改善策を協議する意向を示しました。
また、小笠原議員は駐輪場の設置やベンチの設置についての市の見解も聞きました。特に、バス停への駐輪場整備については、運行事業者との協議が必要との答弁がありました。高齢者向けの休憩スペースの整備についても、市長は要望を市民の声として受け止める意向を示しました。これに加えて、介護行政についても質疑が行われ、訪問介護報酬の引下げについての影響や、介護士の賃金改善を国に求めるべきではないかとの質問がありました。
次の発言者、江渡信貴議員は、ふるさと納税制度についての質問を行い、寄付金の使い道について市民からの意見を募る取り組みについて提案しました。彼は、地域住民が納税の使い道に関与できる制度を導入すべきと主張しました。市長はこの制度の重要性を認識しつつ、現行の取り組みを継続する意向を示しました。また、旅先納税についても意見が交わされ、観光業への寄与が期待されると話し合われました。
本日は、また水質検査の重要性についても議論があり、特にPFAS検査の実施が求められ、これに関して市長は過去に行った検査の結果、問題がなかったことを伝えました。惣辺奥瀬風力発電事業については、地域と自然を共生させる取り組みが必要との意見が寄せられ、今後の計画についての慎重な対応が求められました。
最後に、太田正幸議員からは市の財政問題や公共施設の維持管理、熱中症の対策についての質問があり、これに市長と担当部長がそれぞれ答弁しました。市の財政健全化に向けた具体的な施策や、熱中症対策の情報提供の重要性についても再確認された会議となりました。