令和3年6月21日、十和田市で開催された定例会では、さまざまな市政に関する一般質問が行われた。
議員たちは新型コロナウイルスワクチン接種体制について特に重点を置き、市民のワクチン接種が安全かつスムーズに行われるよう、現状を確認し、対策を求める姿勢を示した。市長の小山田久氏は、接種体制の強化に関して「緊急かつ優先的に取り組む必要がある」と述べ、接種体制の整備状況や確保した人員体制について説明を行った。また、最新の接種状況を報告し、接種を受けた市民は44.9%に達したとのこと。
高齢者世帯に対するごみ出し支援についても議論があり、中尾利香議員は地域の高齢者がごみ出しに困っている実態にふれ、市がどの程度この課題を認識しているかを問うた。市の担当者は、現在はあまり認識が進んでいない状況と認めた。しかし、他市での取り組みを参考にしながら、今後の支援方法を検討することを約束した。
さらに、信号機のない横断歩道における歩行者優先の徹底についても質問が寄せられ、民生部長の久保田隆之氏は、他地域との比較等を交えながら、周知活動の強化が急務であると答えた。また、夏まつりや秋まつりについては新型コロナウイルス感染拡大の影響での無観客開催や人数制限が検討されており、具体的な感染防止対策についても言及がなされた。
公共施設におけるWi-Fi設置については、教育機関におけるオンライン授業の必要性からもその重要性が増してきている。市の政策として、市内の公共施設にWi-Fiを整備し、災害時などの情報伝達手段を確保する方針が説明された。
また、療育に関わる現状や優先的な支援体制の必要性も指摘された。今後は地域全体で子どもの発達を支援し、早期発見につなげるための体制を強化することが求められている。
この日の定例会では、充実した市政の実現に向けた多様な質問と提案が飛び交い、十和田市の未来を見据えた具体的な施策の必要性が強調された。市民の期待に応えられるよう、関係各所がこれからの取り組みに注力する姿勢を示した。