令和5年6月定例会が開催され、さまざまな重要な市政課題が議論された。
特に注目を集めたのは、市長に対する一般質問である。小笠原良子議員は、子供の医療費の無料化について述べ、令和5年10月から通院も無料化になることを喜ばしいと評価した。また、医療費に対する国の役割について言及し、「本来なら国が全国一律でやるべき」と強調した。
質問の中で、マイナンバーカードの取得に対する不安や問題点が次々と挙げられた。小笠原議員は具体的なトラブル事例を引き合いに、特に障害者や高齢者への配慮が不足していると指摘した。市長の小山田久氏は、取得を困難とする方へのサポート体制の充実を進めるとしたが、現場での混乱やトラブルについても触れ、「報道にあるトラブルは入力ミスが大半」と冷静に現状を説明した。
さらに市民文化センターの運営についても議論が盛り上がった。小笠原議員は、長年使用されている設備の老朽化に懸念を示し、備品の管理状況に対する市の把握が適切に行われているか問うた。教育長の丸井英子氏は、利用状況に応じた修繕や交換等の対応について報告したが、依然として課題は残る。
戸来伝議員は、相撲場の整備について具体的な設計内容や予算の遷移について説明を求めるなど、議会内での透明性の向上を訴えた。市長は相撲場の整備が進む際に議会に報告する必要性を認め、今後も適切な情報共有に努めるとした。
中央病院の経営問題についても言及され、経営の厳しさが改めて浮き彫りになった。データによると、病院の経営改善や医師確保に向けた努力がなされているものの、依然として人員不足が深刻であることを市長も認識していると述べた。
最後に、市長のリーダーシップを問うた戸来議員は、今後の十和田市の進展に対する希望と、県政との連携強化が必要であると結論づけた。市長は県との関係に前向きな姿勢を見せ、十和田市の魅力向上に貢献する考えを示した。