令和4年6月20日の定例会において、十和田市市議会は議員の一般質問を通じて市政の様々な課題について議論を進めた。
特に石橋義雄議員は、農業行政に関して直接支払交付金の見直しについての懸念を示し、農家が水田活用対策に対して困難を抱える現状を訴えた。石橋議員は「農は国の宝であるべき」としながら、国の政策に従った農業が地域の基盤を弱体化させないようにする必要性を強調した。
また、石橋議員は農業委員会の役割や機能についても質問し、農地利用最適化推進の重要性を説いた。農業委員会会長の杉山秀明氏は、農地の利用調整や遊休農地の発生防止など農業委員会の職務の重要性を改めて確認し、「地域の持続可能な農業を守るために努力している」と述べた。
病院行政については、石橋議員が市立中央病院の経営改善策について質疑を行った。病院事業管理者の丹野弘晃氏は「経営コンサルタントを活用し、収益改善策の取得に努めている」と強調したが、依然として赤字経営状態が続くことに対して市民の懸念があることも認めた。
また、道路行政において石橋議員は交通インフラの整備が遅れている現状を指摘し、特に住民の交通利便性が向上する施策が求められると述べた。建設部長の和田真悦氏は、「市道並木東東小稲線の整備について、今後の進捗状況を見据えて努力する」と応じた。
最後に大学誘致について、石橋議員は市主導で大学側へのアプローチを進めるべきとの意見を述べ、市長の見解を求めた。小山田久市長は、「大学キャンパス誘致のために、適切な分析と体制を整えて進めていく」と言明し、積極的な姿勢を示した。
本日の質疑応答を通じて、市議会は市民の声を反映した施策を進めるべく、各種政策の実施と継続的な改善を図っていく意義を確認する場となった。