令和元年12月13日、十和田市の定例市議会が開かれ、さまざまな請願や議案が審議された。
主な議題には「日本短角去勢牛放牧請願」が含まれており、観光建設常任委員会の石橋義雄議員が委員長報告を行った。この請願は、日本短角牛の放牧を可能にするための新たな条例改正を求めるものであり、当委員会では4回にわたり慎重に審査を行った。参考人制度を活用し、請願者から放牧の要望があり、最近の健康志向から赤身肉の需要が高まりつつあるとの説明もあった。
また、同じく請願された「種子法にかわる県条例の制定を求める請願」についても報告があり、こちらは公共品種の種子を守るための新たな条例制定を県に求めるものだ。この請願も全員異議なく採択された。請願者からは、種子価格の高騰が懸念されることも伝えられ、重要性が強調された。
日程では、十和田市手話言語条例の制定についても議題に上がった。戸来伝議員は、市がその整備にどのような努力をするか質問し、健康福祉部長は市民への周知を通じて手話の普及を図りたいと答えた。この条例は手話が言語であるとの認識を市に広げるため必要とされている。
その他にも、市職員の給与に関する条例改正や災害弔慰金に関する条例の改正、さらには公共施設の指定管理者の指定に関する議案が次々と可決された。このように、今回の定例会は地域医療や環境整備に向けた意見書も採択し、全体を通じて十和田市の発展に寄与する内容が盛り込まれていることが浮き彫りとなった。
議会の様々な議題は、地域社会における多様なニーズに応えるため、今後も着実に進められていくことが期待される。