令和4年6月定例会において、十和田市の議員が市政に関する一般質問を行った。この中で特に注目されたのは、「元気な十和田市づくり市民活動支援事業」や「信号機がない横断歩道の歩行者優先の徹底」「桜並木、松並木の管理」、さらには「市の情報発信」の充実についての議論である。
中尾利香議員は、十和田市内で行われた中高生と大人の交流会について触れ、その成果を称賛した。参加者が約50人にのぼり、地域の多様な特性を生かした市民活動が推進されていることに期待を寄せた。この活動の広報・周知についても議論がなされた。市民活動を促進するためには、「高校生の団体からの応募状況」を把握し、受け入れ体制の充実が重要となるとの声も上がった。特に、中尾議員は高校生向けの支援事業の設置を提案した。
また、安全対策として信号機のない横断歩道における「歩行者優先」の徹底が話題となった。中尾議員は過去の調査結果をもとに、市の対応を問うた。市では、警察と連携し、横断歩道の安全性を高めるための照明灯設置を検討していることが伝えられた。
さらに、桜並木や松並木の管理についても質疑が交わされた。議員は、樹齢を重ねた桜の木々が地域のシンボルであることを強調し、管理状況について市からの明確な情報提供を求めた。市長は官民協働による樹勢回復の取り組みを説明し、今後の方向性を示した。
さらに、妊産婦支援については、出産に関わる経済的支援の拡充が提案された。十和田市では、母子に対する切れ目のない支援体制を構築することが目指されており、特に孤立しがちな妊産婦への支援が重要であるとされた。市では、相談体制や情報提供の整備に取り組んでいるが、さらなる対策が求められている。
市の観光施策についても「新婚旅行」をターゲットにした施策が提案された。笹渕議員は、観光名所である十和田湖を舞台に、新婚旅行を促進するプランが若者の移住を誘引するのではないかと強調した。
委員会の最後には、職員の人材育成や民間活用についても言及され、自治体の変化に柔軟に適応する人材の成長が必要だという意見が交わされた。行政は市民ニーズの多様性に応じた効果的な施策を展開し、地域の持続可能な発展に貢献することが期待されている。